カワマス



カワマス(別名 ブルックトラウト、パーレットマス)

 アメリカ東部が原産地で、明治35年にコロラド州から移殖されたイワナの仲間です。当時、日本に来ていた欧米人は、度々奥日光を訪れ自分の国を思い出していたようです。また、彼らは釣りが好きだったようですが、当時、奥日光には魚が少なかったことから、渓流釣りを楽しむための魚としてカワマスが候補に挙げられ、グラバー氏らの働きかけから、英国大使館の参事官であったパーレット氏らの手によって輸入され、その後奥日光の湯川に放流されました。これがパーレットマスの由来です。
 それ以来、今日まで100年になりますが、現在、湯川はもちろん、湯の湖でも自然繁殖が行われおり、渓流釣りを楽しませてくれます。
 本種はイワナに似ていますが、小さい頃は背びれに黒い点が、大きくなると黒い虫食い状の斑紋が現れるので見分けがつきます。また、体側には黄色い斑紋と赤点があり、その赤点は青白い輪で囲まれて目のようになっています。胸びれ、腹びれ、尻びれは赤く、その前縁が白く、すぐ後が黒く縁どられているのが特徴です。

(農学博士・奥本直人)

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